オリオン座とおうし座 を撮る
- 美濃平野部 -





冬型の気圧配置が毎日のように続くこの時期、揖斐谷からはとても撮れないオリオン座とおうし座を、平野部まで下って撮った。月が西に沈むのを待って、雪雲が北から押し寄せるまでのわずかな時間。
光害はひどいので本当はもう少し遅い時間から撮りたいところだが、撮影後たちまち雲に覆われるのを見てやれやれと胸をなで下ろした。

冬の星座は賑やかでいい。
寒空に身体を震わせながら、星たちの輝きに見入ってしまう。
冬の季節風が強いこの季節は、本当はシーイングはよくないことは分かっている。
それでも寒空の中、暗闇で1人星を見上げる時間が、私は好きだ。

2022年3月31日。
この日、徳山村廃村からちょうど35年。
1978年4月に暮らし始めた徳山村塚。
街灯も何もない漆黒の闇の中に落ちてきそうな星空があった。
あの星空が忘れられなくて、星空を求めて山に登り続けてきたのだと、今はそう思っている。



2022年01月09日23時06分
35mm、ISO400、f2、25秒×8枚をダーク減算後加算コンポジット、Raw、ソフトフォーカスフィルター + 光害カットフィルター使用、赤道儀で恒星追尾撮影
α7M4 + FE 35mm F1.4 GM